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監督/ベネット・ミラー
出演/フィリップ・シーモア・ホフマン キャサリン・キーナー
クリス・クーパー クリフトン・コリンズJr.
あらすじ/1959 年、すでに人気作家だったカポーティは
小さな新聞記事に目を留めた。
カンザス州の田舎町での農家の一家4人惨殺事件。
興味を抱いたカポーティは友人のネルと共に取材に着手する。
捜査に当たった保安官や事件の発見者を訪ね、
現場や遺体を見てまわり、ついには逮捕された犯人二人組と会い
その一人ペリー・スミスとの出会いは彼の創作意欲を刺激し、
壮大なノンフィクション小説「冷血」の構想が出来てきた。
★★★★★
更紗評/見る直前に「整体」に行ったのさ
で、疲れがドッと出て、前半居眠りしちゃいました

いやいや。まいったわ。
でも、夢うつつの中で見ても、いい作品でした。
カポーティは、独特の静かなしゃべりから
人の気持ちを左右させるそんな特技があったのかな
捜査官でさえ、彼に口を開いてました。
実在の人物としてカポーティの姿形を知らないが
ホフマン以外に彼を演じることは出来なかったかも…
自分で利用しながらも、最後の最後で感じたであろうカポーティの
感情が見がいありました。
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<ネタバレ>
カポーティは彼らを利用して、作品を書いたわけですが、
途中で話を聞きたいがために、彼らの命を救おうとしつつも
最後には彼らが死なないと完結しないことに気づき
苦悩するわけです。全く自分勝手な男だよ。
ただ、カポーティはペリーの生い立ちを聞いていくうちに
自分の境遇と似たトコがあり、彼の中に自分を見たのかもしれません。
話していくうちに友情とも言える感情が生まれ
彼らの死刑執行を望みつつも、
実際の執行には涙する。
あの涙は決して嘘ではなく真実の涙だろう
その後、彼は「冷血」を書き上げることも出来なく
すさんだ生活を送ったわけですから
この出来事が彼に与えた影響は絶大だったんですね。
確かに、彼らの死刑は、自らの罪の罰なのだから
カポーティのせいではないのだけど、
心の中で自分が追い詰めたという後悔の念が
うずまいていたのではないでしょうか。
とにかく、ホフマンの演技にはまいりました。
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静かな流れですものね。意識が遠のくのも仕方がないかも。
それだけに人物の心理描写が浮かび上がって、なんとも言いようがない思いでしたわ。
欲ってとめようがないですが、書けなくなってくれた事でカポーティも「ああ、この人でも苦悩するんだ…」って狂人ではなく普通の人でよかった〜と思ったのでした。
繊細で難しい人格を演じきって、お見事〜!
こちらにも、TB・コメント有難うございました!
ホフマンは生前のカポーティに出会っているらしいです。何方かのブログの記事に書いてありましたが・・・。本当のところ分かりませんが?
かなりホフマン自身、この映画には力を注いだようです。役者魂、凄いですよね。
ホフマン頑張ってましたよね〜
最近、本人の写真を幾つか観たんですが、実はあまり似てない(笑)でも演技力で完璧カバーしたホフマンは偉い!と思います。
カポーティの苦悩は自分の蒔いた種とはいえ、ほんと、その代償は大きかったですよね〜
更紗さんは「冷血」読まれたんですか?私は「ティファニーで朝食を」読んで、自伝を読んでる途中です〜
公開まで長かったですねー
オスカーを受賞後、延々と予告編を見せられて待ちくたびれておりましたよ。フフ・・・
ホフマン、オスカーは納得の演技でしたね!
今まで彼は熱い男&名脇役というイメージがあったのですが、この映画で演技の幅がさらにひろがったような気がしますー
あ、そうそう、ネルを演じたキャサリン・キーナー
あの映画では、お顔がほのかに田中真紀子センセに似ていると思ったのですが、どうでせうか・・・?笑
いや、整体の後に映画を見るのはやめます。
もう疲れがドッと出て睡魔に勝てなかったわ。
カポーティも人の子だとわかった代償でしたね。
確かにあんなことあって、まだ書けたら人間じゃないや
>mazzotintさん
ホフマンが生前のカポーティに会っていたか?
時期的には重なっているんですかね?
実際写真を見ると似ていないようですけど、
知らないだけに、彼そのものに思えてしまいました。
かなりの魂つぎ込んだ感じですね。
>スカさん
やっぱ、しゃべり方とか、小さい人だったようで
体をすぼめて小さく見せたりしかしたみたいです
まだ『冷血』読んでないです。
本屋にいかなきゃです。
>Puffさん
ほんと受賞してみたいと思う頃に予告ばっか見せられて長かったです。
ネル=真紀子説、納得です(笑)
私の地元でもやっと公開です。
静かな作品でしたね〜。
カンザスの荒涼とした風景とパーティシーンの騒々しさが対照的で印象に残っています。
作家の書くことへの業の深さを感じました。
ホフマンの演技はオスカーも納得ですね。
こんにちは♪
>>作家の書くことへの業の深さ
コレですよねー。書けない辛さというのがあるから、余計のその深さがますのでしょうか・・・
ホフマンの演技はほんとすばらしかったね。
俺も8月はブログを書けなかったからな〜って
全然違いますけど、気持ちがどんどん伝わってきましたよね。
あの事件を題材に選んだのが運の尽きだったのか、それとも彼の性格が・・・
書けない辛さと、人の命の重さと
両方天秤にかけた結果、あれは辛いですねー。
元々の性格が変わっているとは思うけど・・・